気が乗らないけど義務的に夜の夫婦生活を

結婚前は2人とも性欲が強く毎日でも大丈夫だったのに出産後に私の性欲が減退。
正直そこまでしたくないけど、夫婦円満の為に仕方なく行っていて行為中はほとんど演技している。

出産後は体の不調や育児の疲れを言い訳にして断っていたので、夫も心配してくれていた。
でもだんだん夫が我慢できなくなり、わたしが寝ている間にこっそりAVを見て自分でしていた。
自分でする事はなんとも思わないが、妻に気を遣って隠れてしているのを見たら、夫に対して申し訳なくなり自分から誘うようにした。
すると夫は嬉しさもあってか、すごく責めてきて付き合い始めの頃のように丁寧かつ激しい夜だった。
それからは夫のお誘いにたまに乗るようにしてみた。
断られるだろうと思ってるところに、私が受け入れた時は本当に嬉しそうにしてくれる。

恋愛感情も時とともに

今は夜の方はたまにしか無いけど、その分本気でケンカするようになった。
昔はケンカしても、なあなあのままエッチして仲直り。
だったのが、今ではお互いの思ってる事を素直に話したり、問題を解決しようと話し合う時間が多くなったと思う。
ケンカを乗り越えると、夫婦の絆が深まったように感じる。
たまに、この人と結婚して良かったと心から思う時もある。
それでも心と体は別物で、どうしても子供を産む以前のような性欲や夫に対して性的な魅力は湧かないが、夫の為にエッチしてあげようと思っているうちはまだ良いのかなとも思っている。

変化する日本人の愛情表現

いつだったか聞いたことがある。
外国の人と日本人の違い。
外国の人は、外では妻を褒め、内では叩く。
日本人は、外では妻をけなし、内では慈しむ。
これは実に日本人気質を言い当てているようだ。

日本語のなかに、「愚妻」という言葉がある。
いうなれば、手土産を「ほんのつまらないものですが」といって渡すのと同じようなものだ。
私の持ってきたものは、素敵なあなたにふさわしいほどいいものではないことは分かっていますが、これが私の精一杯です、どうぞお納め下さい。
自分のものや、自分が持っているものを「いいもの」と言う事は、傲慢であるとされる。
謙譲が美徳とされる日本人にとって、愛情表現をプライベートではないところでするというのは、自制ができていないと批判される。
公私混同というのはありえないことなのだ。
だが、最近はそういう感覚もなくなってきて、外国化されてきたのかな、と思うことがある。
例えば、電車の中のカップル。
手を繋ぐだけならまだしも、キスやハグを見かけることも増えた。
すると、いまだ日本人然とした感覚を保持している自分としては、どきっとしてどこを見たらいいのかわからなくて変にそわそわしたりする。
すると、同じようにそわそわしているおじさんなんかを目にしたりして、ああ、お互い日本人だね、というテレパシーを送りあうのだ。
それはともかく、そうしたオープンになってきた人たちをみると、いつか聞いたその「外では妻を褒め、内では叩く」という言葉が心配になる。
まだ日本人がそこまで外国化が進んでいるとは思えないし、実際の外国がどんなものかは知らないが、どうかその彼女(もしくは彼)が、家に帰って叩かれることがないよう、そっと祈るのである。