両想いだった好きな人

中学2年から高校3年までの5年間、両想いだった好きな人がいたのですが、彼の病気が原因で失恋しました。
"5年間両想いで付き合うことも考えていた好きな人がいたのですが、お互い恥ずかしさの余り、うまく意思の疎通が出来ずに、時間だけが過ぎていきました。友人を介してコミュニケーションを取ったり、あまり2人きりでは過ごすことも少なくなっていましたが、私は彼のことが大好きでした。

ただ付き合ってはいませんでした。お互いに好きと(直接ではなく友人を通して)伝え合っていても、付き合うことはしませんでした。ただ、お互いの共通の仲の良い友人以外は、私と彼が付き合っていると誤解していました。担任の先生や互いの両親もです。最初は否定していたのですが、誰も信じてくれないので、否定をお互いやめました。

高2の時、彼と私が一緒にバスで高校から帰宅していました。その時に、「大学は一緒に東京の大学を目指そう。」と約束しました。私は文系で、彼は理系と異なっていましたが、東京の大学へ進学するという志は共通していました。そして、一緒に住む話も少しですが、話題として上がりました。そうして、特に手を繋ぐことや、2人きりのデートなどはありませんでしたが、「約束」を励みに受験勉強に真剣に取り組みました。

そして、高3の秋、センター試験まで日が近づいてきたある日、彼は突然学校に来なくなりました。私は共通の友人に「なぜ来てないのか?」と尋ねましたが、誰も教えてくれませんでした。とにかく心配で心配で、彼に携帯で連絡してもつながらず。気を紛らわすように、勉強しないとと取り組むも、集中出来ず。そうして1ヶ月が過ぎた12月某日。彼は学校に再び登校しました。そこで、彼はクラスの特定の女の子の一緒に玄関にいる所で鉢合わせしました。彼から言われた「ごめん」が、いまでも忘れられません。

どうやら、彼は胃癌のステージ1で入院していたとのこと。私と彼は異なるクラスで、彼は毎日お見舞いに来てくれた女の子と付き合うことになりました。そして、彼は共通の友人達に、入院してることを私に話さないように強くお願いしていたようでした。
私は、どれほど彼にとって頼りのない存在だったのかと、強く思いました。

そうして、彼は入院した事による体調面の心配から両親に東京の大学の受験と上京を反対されていたようでした。
結局、彼と新しい彼女は、地元の大学に進学し、私は無事第一志望の東京の大学に進学することになり、お別れとなりました。