夫は株をやっていました。
私もそれは知っていました。
株価の調子がいい時は、どの株をいくら買って今こういう状態だと頻繁に私に報告してきたり、時には実際にネットで具体的な価格を見せてくれたりもしていました。
ところがある時からぱったりと株の話をしなくなりました。
そのことに私もしばらくは気づいていませんでした。
ある日「そう言えば最近株はどうしてるの?」と聞くと、のらりくらりと話を逸らしたり、はぐらかして逃げていくのです。
日頃鈍感な私でもさすがにいやな予感を察知し、いよいよしつこく問い詰めるようになりました。
するとついに「株は悪い時に売ると大損するからこのままでいいんだ」というようなことを言い出しました。
その時はちょうどライブドアのホリエモンが逮捕されたニュースが流れた頃でした。
景気も不安定で株価も下降の一途を辿っていることは鈍い私でも想像が付きました。
そして段々と夫の株についてあまり触れないようになっていきました。
ところが!!なんと夫はまさにライブドアの株を購入していたのです。
しかも、つい最近買い足したばかりでした。
損害総額はなかなか教えてもらえず、粘りに粘って聞き出した金額が300万円超でした。
最悪です。
子供がいなければ離婚していたと思います。
株を運用していて口座がたくさん。また、ギャンブルで収入を
世帯年収がお世辞にも多いとは言えない家庭だが、少ない貯金で株を始めていたらしく、また今年の中国経済の問題で株の運用に失敗していて青ざめた。
中国株の大暴落のニュースを見て頭を抱えていたことによって発覚した。
またその他にもパチンコ・スロットで月の収入の3分の1ほどを稼いでいた模様。
稼いでいるならいいものの、マイナスの日もあったようで、なぜ言わないのかと問いかけると、「ギャンブルは月単位で稼いだか損したか決まるものだから、一日単位で報告するものではないのだ」とのこと。
また、株は飲み屋で知り合いになった店主から教えてもらったらしく、その店主と頻繁にメール交換をして、情報を得ていた。
競馬は公にしていたので、許せる範囲であったが、貯金も私より少ない中不安定な収入状況を作っていたことには少し呆れてしまった。
今FXや、スマートフォンの普及により、簡単にギャンブルに手を出すことができ、また特に紙面で残高を確認することもできないので、どんなに近しい夫といえど目が届かないことがあることを知り、怖いと思った。
今後一切手を出さないということで許したが、これが数百万単位だったら許されない大事件となっていたとおもう。